休職中の給与と休業補償

休職中の収入

休職中とは、労働出来ない状態の事を指します。労働出来ないといっても、当然の事ながら、病気や怪我などの理由によって、体が働けない状態に陥っている場合のみとなっています。

 

労働出来ない場合、当然収入がなくなる事になります。しかし、収入がなければ生活して行けません。その為に、傷病手当や休業補償給付金というものがあります。そうした手当や給付金を受給する事で、療養しながら生活をすると良いという事です。

 

 

傷病手当や休業補償給付金は、手続きをしなければ給付されません。また、傷病手当と休業補償給付金は、申請する管轄が違うので、それぞれの機関に申請する必要があります。また、傷病手当には、健康保険組合によるものと、ハローワークで申請するものとがあります。加入している健康保険によって、傷病手当の申請先も変わってくるという事が言えます。

休職理由

傷病手当や休業補償給付金を申請する際には、必ず、病気や怪我に対する診断書が必要になってきます。つまり、病院に掛かっている事が前提となります。

 

休職を余儀なくされる病気で1番多いのは、うつ病です。近年では、ストレス社会と言われているだけあって、うつ病を発症する人が多く存在しています。勇気を持って病院へ行き、診断書を受け取るというのは、うつ病患者にとっては辛い事です。しかし、休職を余儀なくされ、それでも生活をして行かなければなりませんから、辛くても病院を受診して、医師にうつ病である事を証明して貰わなければなりません。また、うつ病ではなく、内臓器官の病気であったり、怪我による休職であったりしたケースも、休職理由として多く見受けられます。

 

しかし、休職をいつまでも認める訳にはいかないのが会社です。これは会社によって違いますが、1年以上休職する場合においては、理由が何であろうと、退職を迫られるという事です。1年近くも休まれると、そのポストが空いてしまって、仕事もうまく回っていかなくなるでしょう。空いたポストに他の人材を補充したくても、休職中であり、退職していない訳ですから、会社としても難しい問題となります。また、人材不足は会社としても痛手です。こうした事から、訴訟問題に発展する事もありますが、どちらにとっても辛いものとなることは間違いないでしょう。ですから、半年を過ぎてきても回復の見込みが見られない場合には、退職することも念頭においておかないといけないでしょう。

申請先

休業する為には、理由が必要です。そして、その理由によって、休職中の収入源となる傷病手当や休業補償給付金のどちらを受け取るかが変わってくるのです。

 

傷病手当は、健康保険から給付されます。つまり、申請先は、健康保険組合になります。しかし、健康保険が保障しているのは、業務以外の理由です。つまり、傷病手当は、労働時や通勤時以外からの理由で起こった傷病に対して、保障してくれる手当となります。そして、休業補償給付金は、労災からの給付です。つまり、申請先は、労働基準監督署になります。ですから、休業補償給付金は、自ずと業務上での傷病による保障という事になります。

 

しかし現実には、業務上のものなのか、そうではないのかが見え難い傷病のものもあります。その為、多くの人が、健康保険による傷病手当を申請する傾向にあります。申請の流れも、まずは有給休暇で休業し、その後3ヶ月までは欠勤として扱って貰い、その後休職となって、傷病手当を申請しています。見え難い病気の場合、どうしても、こうした流れを踏むしかないのでしょう。しかし、その病気が業務上に起こったものだったとしたら、健康保険からの手当は詐欺行為に値します。つまり、傷病手当で申請してしまったら、業務以外での傷病であると言ってしまっている様なものなのです。

 

こうした事から、労災を申請するのは難しいと思われているようです。

こちらDODAが転職のプロ厳選の求人を大公開!


傷病手当

傷病手当は、健康保険加入者が、健康保険法の規定で保障されている手当です。病気や怪我で会社を休み、給与が受けられない時に、健康保険から傷病手当が支給される制度となっています。受給できる条件は、病気で働けない事、給与の支給が受けられない事、連続して3日間の休業を経過して4日目になった事、1年以上働いており、被保険者期間が1年以上になる事の4条件となっています。

 

申請には、医師の診断書と、会社における休業証明書類が必要になります。申請書を健康保険組合から取り寄せ、以上の必要書類を揃えて提出すれば、申請は完了です。確認が取れれば、2週間から3週間後に支給が始まります。申請は月単位になっており、休職していた前月分が、申請対象期間となります。

 

給付額は、標準報酬月額の6割が支給されます。受給出来る期間は、最長で1年6ヶ月までです。

 

健康保険は、会社で加入することが殆どなので、退職すると、通常は健康保険から外されるのが一般的ですが、健康保険は個人で加入している保険に当たるので、継続して加入し続ける事も可能です。その為、退職しても、健康保険を任意で継続加入すると、傷病手当は続行して給付されます。

休業補償給付金

休業補償給付金は、業務上または通勤による負傷や疾病による療養の為働けず、賃金を受けていない時に受給出来る給付金となっています。業務災害は休業補償給付金、通勤災害は休業給付金となっています。条件は、業務上または通勤による負傷や疾病による療養である事、その為働けない事、賃金を受けていない事の3条件で、休業の第4日目から支給されます。

 

給付額は、休業補償給付金は、給付基礎日数の6割に休業日数を掛けた額、休業特別給付金は、2割に休業日数を掛けた額となっています。また、休業の初日から第3日までを待機期間と呼び、その期間中は、業務災害として、事業主が労動基準法の規定に基づく休業補償である、平均賃金の6割を支給する制度があります。

 

申請は、労働者が事業主と医療機関両方に休業補償給付金請求書を送り、証明して貰います。また、事業主は、労働基準監督署に休業補償請求を報告し、支給決定通知と支払いが行われます。

 

休業補償給付金は、賃金を受けていない日ごとに発生し、その翌日から2年経過すると、時効により請求が消滅します。

こちらDODAで優良企業の求人を探そう!


転職3

休職中の給与と休業補償をさらっと解説エントリー

休職中の収入


休職理由


申請先


傷病手当


休業補償給付金


link

1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  20